寅次郎の喜怒哀楽    寅パパの多事争論 Ver.2

国際政治専攻の寅パパが、ん?と思ったら書いています!

リセット

今日は真面目な記事を・・・(いつも真面目だけど)。

先日も記事をUpしたけど、輸出産業の多い日本にとって、上半期決算直前のリーマンショックに始まる金融危機は、あの時点ではどうなるか予想だにできない直下型の地震であった。ところが余震は続き、その影響から津波も押し寄せ、日本の経済は根底からグラついている。

格付け機関もまさにテキトーな格付けで偉そうにしていたんだから、表に出てきて謝罪の一つもあって当然なんだが、それよりも金融・生保。こちらに関しては、バブルの後始末で公的資金をあれだけあの手この手で注入してやったにも拘らず、またしても同じ過ちを犯した訳であり、イエローカード1枚出ているこの業界は最悪と言わざるを得ない。その上、自分の失策(error)は棚に上げて貸し渋りをするなんぞ見苦しき限りである。利ザヤで確実に稼げる金融機関が多額の損失を計上することには、相応の合理的な説明責任が伴うわけで、それが無い限り、再度の公的資金注入は先延ばしにするべきである。もし再注入するのであれば、第三者機関によるサンプル事例の覆面貸し渋りチェックを義務付け、三度目は無いことを思い知らせるべきであろう。

一方、製造業を中心に非正規雇用の解雇が表面化し、新たな問題となりつつある。しかしながら、バブル崩壊後に10数年の時を経て、派遣労働者の枠組みが大きく崩れたことも問題を複雑にし、非正規雇用者の流動が難しくなっているのは明明白白である。ならば、この分野はもう一度リセットするべきなんじゃなかろうか。しかも、2兆円を無駄にバラ撒かせるのではなく、失業者の受け皿としての実りある公共事業に振り分けるべきだと思えてならない。今こそ公共事業である。でも道路ではないし、港湾でもない。一次産業向けと社会福祉関連の公共事業である。無論、事業費は非正規雇用者の再雇用の割合に準じた相応の支出が成されて然るべきだし、上述の金融の貸出実績も加味して支出すべきだと思う。

いずれにしても、現場の視点に合った政策の推進が日本の命運を握っているのであって、ここで学習・体得できなければ、何度でも後退局面に突入する「不安定な脆弱な日本」で終わってしまうであろう。

もう少し、国民目線の政策遂行をお願いしたいものである。

寅パパ