陳さん
この日も暑い一日だった。
最近、お昼の時間には、
運動不足解消を考えて歩くことにしている。
オフィスの近くだから市中心部なのだが、
いろいろな驚きに出会う。
今日は出会ったのは1匹のわんこ。
陳さん(名前を勝手につけた)は迷子のようだ。
こんな街中でお会いするのは稀である。
痩せているし寂しそうだったから、
とても心配になった。
「おい、陳さん。どうした?大丈夫か?」
・・・と日本語で声をかけた。
陳さんは首を傾げて、
ボクのことをジッと見ていた。
どこかでペットとして飼われていたのだろう。
ちょっと汚れているけれど、
ハーネスがちゃんと着いている。
陳さんと5分ほど世間話をしたのだが、
日本語が通じなかったのか、
彼はプイと歩いて去って行ってしまった。
ご主人様は何処に居るんだろう。
陳さん、再会できることを祈っているよ。
寅パパ
【車に気をつけるんだよ。】