寅次郎の喜怒哀楽    寅パパの多事争論 Ver.2

国際政治専攻の寅パパが、ん?と思ったら書いています!

実況見分

驚きの逆転判決が出た。チョー驚き。

それは器物損壊罪に問われた女優(?)の控訴審判決。なんでもドアに穴をあけ、その20数センチの隙間から入ってきたという風変わりな事件で、被害者の親告により器物損壊が争われていたものである。

しかしながらこの女優。バスト101cmなんだそうで、胸板は29cmだとか。特別な意味はないが、見た目だけでもかなり凄い。重そうである。

これだけ特別な体型を有する被告の裁判で、なぜ逆転判決が生まれたのか。

今回の裁判でカギとなったのは「実況見分」であろう。実況見分は刑訴法197条第1項により任意捜査に含まれる。そうです、令状は要らないの。今回の件はちゃんと見分してみればハッキリしたことなのである。勿論、実況見分を実施した場合は「実況見分調書」を残さなければならないのだが、今回警察は、なぜか男性警察官で試しただけであっさり送検・起訴に踏み切ったところに問題があるのです。ちなみに検証は令状を必要とします。

任意捜査の「実況見分」は、どうなると証拠能力を有するのか?

それは公判中に実況見分の供述者が実況見分調書と同じ証言をして初めて証拠能力が生じるのです。裁判所が発する令状無しで実行された見分ですから、裁判官の前で合理的説明を伴う証言が無ければ認められないというロジックです。

ならば今回のケース。なぜ・・・。

そのプロセスを経ていれば、こんな判決は無かった筈なのです。

地検の公判部、警察幹部は何をやっていたのか・・・。

もちろん一審を担当した弁護士も同じである。

実にお粗末。猛省を促したい。

寅パパ