寅次郎の喜怒哀楽    寅パパの多事争論 Ver.2

国際政治専攻の寅パパが、ん?と思ったら書いています!

四川大地震〜その参

国際緊急援助隊(以下JDR)が任務を終えて今日ご帰国された。 寅パパが北京時代にお世話になった副団長のF氏も含まれていることは既報の通りだが、その他の隊員の方々も含め、「本当にご苦労さまでした」と労いの言葉を届けたい。 一方、JDR医療チームの方々も現地に赴いた。奇しくもその副団長K氏は、寅パパが北京時代にお世話をして、その後お世話になったという関係の人である。活動現場の選択で思惑が交錯しているようだが、「人命第一」に是非とも頑張って欲しいものである。 JDRが属するJICAは、各省庁のODA予算から成り立っている。そんな中、外務省は最も大きな「お財布」だ。しかも外務省をはじめODA予算獲得省庁から、天下りや出向を受け入れている。故に団長は外務省の人間が就くのは自然な流れ。だからこそ、現地の調整がヤヤコシクなる。あぁ、アホらしい・・・。(だから寅パパは辞めたんだけどね) 今回のJDR派遣は、今後も第二次、第三次・・・と医療チームの派遣が続くと期待しているが、将来のために「災害援助」「緊急援助」に関する二国間協定の締結を視野に入れた協力強化を推進してほしいと願って止まない。 多くの皆さんはご存じ無かろうけれども、胡錦濤国家首席来日時の「プレス発表」には全部で70項目の共通認識が含まれている。注目はその中の12番目。 「双方は、国際連合平和維持活動(PKO〜Peace Keeping Operation)、災害救援等の分野での協力の可能性を検討していく。」 「12番目で良かった!」「結構前じゃない?」と思っているだけでは前に進まない。因みに、5番目は報道分野の話だし、12番目の前の複数項目はほとんど軍事分野の話であって、つまりは「災害救援」も「軍事分野」の一部分ということなのですよ。しかも中国国内の災害を想定していません。 オイオイ・・・と言いたいですね。それじゃぁダメです。 寅パパの進言として、JDRPKOとは明確に区別して、二国間協定の枠組みを真剣に模索して欲しいと願っているのです。なぜなら中国は、「PKO?・・・PKF?・・・軍隊?・・・戦争?」と、結局は自衛隊の陰を意識してしまうわけであり、日中戦争が今尚大きな影を落とす状況に鑑みれば、話が遅々として進まないのは明々白々なのです。だから「非軍事組織」「民間」を大前提に、例えば、今回は沈黙を守った利口な「AMDA」を含む民間の派遣も含め、「軍隊以外の緊急支援」の枠組みを決めておくことは、両国にとって平時の友好交流よりも格段のインパクトがあると思うのです。 早期の二国間協定締結を望みます。さすれば、将来の同様の地震にも積極的且つピンポイントに対応できると考える・・・のは寅パパだけですかね??? 寅パパ