寅次郎の喜怒哀楽    寅パパの多事争論 Ver.2

国際政治専攻の寅パパが、ん?と思ったら書いています!

組合を離れても

寅パパは労働組合の仕事(本部書記長)を離れて5か月が経過する。

組合の仕事に従事する前から、寅パパには多くの良き先輩がいた。幸いなことにかわいがってもらい、「顔」もずいぶん広かったから、多くの分野に先輩がいた。

労務担当もその一人であった。組合の仕事をしている間は、事実、水面下の交渉が重要なファクターを占めていた。昨今の持ち株会社制度を前提にすると、交渉の仕方もテクニカルな対応を迫られるからである。

寅パパが最前線で動いていた時、一人の労務担当の先輩がいた。所属は事業会社であるから寅パパのメインの相手ではなかったのだが、深い付き合いがあった。彼は長い経験と冷静な判断に基づき大所高所からの視線を持っていた。また「組合は会社の鑑」と考える素晴らしい人である。一緒に物事を考えた時間は、何物にも変え難い充実した時間だった。

組合は一年交代で執行部が変わるのだが、それでも引き継ぎはしっかり成されていた。

基本からコツコツ対応できる基礎体力は十分備わっていると言える。

ところがどうだろう。会社の方は持ち株体制に移行して縦割りになり、労務担当の経験と知識は全く引き継がれておらず、その上、まとめられる話もまとめられない最悪のスパイラルに陥っている体たらくだ。

そんな状況下、彼はいきなり問題を抱える会社に転籍させられた。しかも代表権を持つ役員に据えられ、「とにかくまとめろ」との圧力を全身で受ける羽目になってしまったのである。なんなんだ、この扱いは。

頑張りすぎたら次がある。不合格なら使い捨てだ。

そんな会社の横暴に対して、「おうおう、そう出てくるんかいぃ!」と寅パパは怒り、その結果、今も陰で積極的に動いているのである。

寅パパは最後まで協力しようと思っている。彼に傷をつけてはいけない。だけど頑張りすぎてもいけない。ならばクッションは誰かが動く必要があるのだ。

こういう場合は「先鋭化」する人間はどうしようもないが、それは致し方がない部分として許容範囲である。

寅パパ