中国製の餃子に対する毒物混入事件で、日中双方の警察当局の言い分が大きく食い違っている。それぞれが違う環境で物言いを続けている。しかも発言が徐々に上層部に移って、「ああ言えば、こう言う」状態の最悪のスパイラルだ。
まずい。
しかも実にお粗末である。
在外公館にいる警察庁派遣の参事官は一体何をやっているのか・・・。
外交交渉に通じている外務省駐在官はなにをアドバイスしているのか・・・。
日中両国の警察幹部による会議では、雁首揃えて一体何を話していたのか・・・。
日本の警察当局は粛々と事実の解明を進めてきたと自負しているのであろうが、それを一方向から次々に出していくのは得策ではない。交渉は相手があってのことである。Face to Faceが望ましい。
恐らく、中国の国家品質監督検査検疫総局の勇み足発言が尾を引いているのであろうが、それは公安省の発言では決してないのである。だから別物と考えて、割り切って対応するのがスジである。
今回のケースは、「食に対する不信」を増殖させており、食物自給率の極めて低い日本と北京オリンピックを控える中国にとっては、これ以上エスカレートすることは両国にとってダメージ以外の何物でもない。
いたずらにコメントの往来で傷口に塩を塗るのは愚の骨頂である。
双方が有する事実を持ち寄り、真剣に冷静に協議・調整し、明確な落とし所を模索しなければならない。
早急に仕切り直しすべきである。
寅パパ