寅次郎の喜怒哀楽    寅パパの多事争論 Ver.2

国際政治専攻の寅パパが、ん?と思ったら書いています!

潰し合い

広島のドッグパークの可哀相な500匹余りの犬達が、病気や栄養失調で苦しんでいる痛々しい姿が報道されたのはもう随分以前のこと。つい先日には、犬たちの救済に入った愛護団体の寄付金不透明支出が取り沙汰されたのは記憶に新しい。

これまで「ピクリ」とも動かなかった県警だったが、ココにきて急にガサ入れを始めた。容疑は当然ながら「動物愛護管理法違反(虐待、傷害)の疑い」だという。しかも告発は先月。告発者は動物愛護団体

何で今頃ガサ入れなんだい?・・・単純な疑問が浮かぶのも無理は無い。

よくよく考えてみると、虐待の事実を犬達が証言することは不可能に近い。経営者が行方不明であることを考慮すれば、立証が極めて困難。警察も当然尻込みする。

しかし状況は一変した。

この動物愛護団体の下に全国から集まった寄付金に使途不明金があり、どうも金の扱いが雑らしいという密告があったのだ。しかも、まだ9割の寄付金が残っているというではないの。そんな噂が立ったのだから、県警は踏み込まずに居られなかったのだ。

県警は大義名分が欲しかった。そこでタイミングよくガサ入れのキッカケを作ってくれたのは、このドッグパークの共同経営者で地権者でもある方が出した告発状だそうな。しかも告発対象は動物愛護団体。容疑は「寄付を強要された」とする「恐喝未遂」だって・・・。

まるで「潰し合い」

ここまでくれば、県警には遠慮なく徹底的に調べて立件し、然るべく罰して欲しいものである。このまま放っておくと、本当に寄付金を必要としている善良な民間団体・組織への善意の寄付金が減ってしまうという副作用が拡大する可能性があるからである。

県警は、危うくなっている寄付金を、罰金刑に持ち込んで国庫に入れたいのだろうか。動物愛護管理法なら100万円以下なんだけどね。恐喝だったら実刑になっちゃうんだろうけど。

どうなるんだろうなぁ。

寅パパ