寅次郎の喜怒哀楽    寅パパの多事争論 Ver.2

国際政治専攻の寅パパが、ん?と思ったら書いています!

書記長

昨年の8月。ちょうど自宅の引越しを予定していたその日に、会社の労働組合の執行部選出があったわけだが、幸か不幸か「書記長」職に任ぜられて、これまで地道に活動してきた。巷で言う「専従」ではないので、現業を抱えながらの活動なんだが、自分でもよく頑張ってやってきたと思う。

9月の任期開始から早や一年。間もなく(あと7日間)定期大会を迎え、書記長職を退く。今日も組合事務所で定期大会の準備をしているわけだが、一年間を振り返って一言書いておこうと思う。

世間一般には労働組合の組織率低下が叫ばれていて、連合などは大きな危機感を抱いている。勿論、寅パパの会社の労働組合も同様である。

組織率低下の要因は何か?

一つは「労働組合の体質の変化を執行部(或いは組合員)が理解していない」ということである。

ある一定の水準まで生活基盤が確立されてくると、大きな問題が頻出することは数少ない。そうなると、もしかしたら、組合はサービス業なのかもしれない。日々の法律や福利厚生の相談に親身になって応えるような感じである。以前のように、社会全体の流れを利用しながらの赤い旗を立てて声高にスローガンを叫ぶ時代は終ったと言える。無論、雇用の確保や賃金の引き上げなど、重要な局面では組合の行動力が重要になるのは言うまでもないが、大々的に何かを動かそうとするのは時代オクレなのかもしれない。

もう一つは、「過去の先達が勝ち得てきた制度の上に現在の我が身があるのだということを執行部も組合員も忘れかけている」ということであろう。

ややもすると「目に見えるメリットが感じられない」などという幸せな言葉をよく聞くが、組合とはある種「保険」のようなものなのである。いざとなれば、個人対会社では大変なのである。そういう輩は一度転職して、組合の無い会社に入ってみたらすぐに理解できる筈だ。

いずれにしても、この一年間よく頑張ったと思う。自分の人生に於いてとても勉強になった一年だった。

「もう一度書記長をやってくれ」と言われたら何と答えるか・・・。

勿論「喜んで!」である。

但し条件がある。これまで一緒に頑張ってきた執行部のメンバーも一緒であれば・・・である。

寅パパ