寅次郎の喜怒哀楽    寅パパの多事争論 Ver.2

国際政治専攻の寅パパが、ん?と思ったら書いています!

差し戻し控訴審

蒸し暑い日が続いていますね。皆さんお元気ですか?

今日は、山口県光市母子殺害事件の差し戻し控訴審集中審理について書きます。

最高裁から広島高裁に差し戻された今回の審理。弁護団が大きく入れ替わった途端、弁護側の論点も、被告人の証言も一変しました。

「儀式だった」とか、「母親に甘えたかった」とか・・・全くもって意味不明。更には「ドラえもん」やら「4次元ポケット」まで飛び出し、1審と2審で認めていた起訴事実を堂々と否認してます。

今回の裁判。差し戻しを判断した最高裁の理由は「量刑不当」です。つまり無期懲役の高裁判決が最高裁からは「不当」と裁決されて戻ってきたものです。しかも「死刑回避の十分な理由は認められない」という重要な付言があったのをご存知ですか?

それなのに今回の被告人と弁護人が作り上げた芝居は、1審前・起訴前の警察における供述調書にまで影響を及ぼすような極めてふざけた証言を出してきているのです。これ自体、異例と言うか、弁護団の意図的な遅延目的の証言誘導が見え隠れして仕方が無いです。

裁判における宣告刑は裁判官が決定するわけですが、その判断をする段階で「この求刑はおかしいんじゃないか?」という判断が働いて差し戻しに繋がったわけだして、ここでいう「おかしい」とは、「多い?」 or 「少ない?」の問題はすでにハッキリしています。「なんで死刑を求刑しないの?」という判断だったわけです。なのに根本にまで無理に話を戻す弁護側の戦略が全くナンセンスです。

広島高裁は対応を間違っていると感じてなりません。

一般的に、検察側は証拠調が終わると論告求刑に移りますが、これは見解を述べるに過ぎないわけでして、公訴事実に対する法の適用は裁判官の専権事項ですから、最初の控訴審の段階で、検察側が求刑した刑罰よりも重い刑罰に処していれば良かったのです。

更に続けると言う審理。何を審理するのでしょう。

獄中から投函したあの手紙はどう判断されるのでしょう。

陪審員制度であったなら・・・、そう思えてなりません。

寅パパ